ボーナスを“消えるお金”にしないための使い方
◆ 気づいたら消えていく…それがボーナスの落とし穴
ボーナスは、本来なら家計にとって大きなチャンス。
でも現実は、
「気づいたら全部なくなっていた」
という声がとても多いです。
理由はシンプルで、
“使い道を決めないまま受け取ると、お金は自然と消えていく”
からです。
ボーナスを家計改善の強い味方にするには、
一度「どこに使うのが自分にとって最も価値があるか」を見直す必要があります。
◆ ◆ ボーナスの正しい使い方は「順番」で決まる
使い方には“優先順位”があります。
この順番を守るだけで、ボーナスの満足度も貯蓄効率も大きく変わります。
1. まずは“家計リスク”への備え
最優先は、生活の安定に関わる部分。
・生活防衛資金(3〜6か月分)
・急な病気や出費に備える資金
・教育費の不足分
これらが不十分な状態で自由に使ってしまうと、
後で何倍も不安が返ってきます。
「足りない部分をボーナスで補う」
これは最も効果の高い使い方です。
2. 次に“将来を楽にするお金”へ
ある程度の備えが整ったら、次は未来への投資。
・つみたてNISAの増額
・iDeCo
・特定口座での長期積立
ボーナスを一部でも長期運用に回すと、
“時間”が味方になり、10年後・20年後の差は驚くほど大きくなります。
例:ボーナスから毎年20万円を年4%で20年間 → 約600万円
(積立総額400万円との差は大きい)
3. 最後に“自分と家族の満足度を上げるお金”
ここまで整えたら、ようやく「使うお金」。
・旅行
・家族のイベント
・欲しかったものを買う
・外食や週末のご褒美
これは“浪費”ではなく、
人生の満足度を高める大切な支出。
ただし、ポイントはひとつだけ。
「使う枠を先に決めておく」
これをしないと、結局また消えます。
たとえば、ボーナスの20%だけと決めるなど、
ルールを作っておくと後悔しません。
◆ ボーナスの使い方は、性格によっても変わる
・貯められない人 → 自動で先取りして残りを使う
・使えない人 → 一定額は“使うために確保”する
・メリハリが苦手な人 → ボーナス口座を分ける
ボーナスは「自分の性格に合わせて仕組み化」することで、
長く続くお金習慣になります。
◆ FPからのまとめ
ボーナスは、適当に使うと消える。
けれど、優先順位に沿って使えば、
“家計と心の両方を整える強い味方”になります。
- 家計の土台を整える
- 将来を軽くする仕組みに回す
- 最後に、満足度の高い使い方をする
この順番さえ守れれば、
ボーナスは消えるどころか、未来への力になります。
◆ 家計相談のご案内
「ボーナスの使い方が毎年なんとなく終わってしまう」
「貯める・使うのバランスをどう決めればいいかわからない」
そんな方は、家計全体を見ながら、
“ボーナスの最適な配分”を一緒に整理します。


