貯金と投資のちょうどいい割合
~どっちを優先すればいいの?の答え~
◆ 「投資したいけど、貯金がない」
最近はSNSでも「投資を始めよう!」という情報が多いですよね。
でも実際の相談で一番多いのがこの質問。
「貯金と投資、どっちを優先すればいいんですか?」
結論から言うと、貯金と投資はどちらも大事。順番とバランスがポイントです。
◆ ステップ①:まず“守るお金”を確保する
投資を始める前に必ず作っておきたいのが「生活防衛資金」。
これは、もしもの時に生活を守るための現金です。
目安は👇
- 一人暮らし:生活費の3〜4か月分
- 共働き:2〜3か月分
- 子育て世帯:6か月分
たとえば毎月の生活費が25万円なら、
最低でも75万円〜150万円は現金でキープ。
この金額を“安心の土台”として残すことで、投資のリスクにも冷静に向き合えるようになります。
◆ ステップ②:“働くお金”を少しずつ増やす
生活防衛資金ができたら、いよいよ次のステップ。
余ったお金を「働かせるお金」に変えていきます。
目安は👇
貯金:投資 = 6:4
これは「安心を残しつつ、増やす力も持つ」バランス。
たとえば、毎月5万円を積立できるなら、
- 貯金に3万円
- 投資に2万円
という配分でOKです。
投資の内訳は、つみたてNISAなどのインデックスファンドが安心です。
◆ ステップ③:人生のステージで割合を変える
理想の割合は「今の生活環境」で変わります。
たとえば──
- 独身のうち:5:5(リスクを取れる時期)
- 子育て期:7:3(教育費優先)
- 老後準備期:6:4(リターンと安定の両立)
40代のご夫婦で、貯金600万円・投資300万円という方なら、
現状のバランスは 約7:3。
家計にムリがなければ、投資を少しずつ増やしても安心です。
「増やす」よりも「守りながら続ける」ことを意識しましょう。
◆ “バランスを整える”のがFPの仕事
FP相談では、実際にこの割合を数字で見える化します。
家計の中で「どれくらいが貯金」「どれくらいが運用」に回っているかを一緒に整理していくと、
みなさん共通して「なんとなくの不安」が消えていきます。
お金のバランスは、
感覚ではなく“数字で見えること”が安心につながる
ということなんです。
◆ FPからのひとこと
貯金と投資のどちらが正しい、ではなく、「今のあなたに合ったバランス」が正解です。
たとえ投資が少なくても、仕組みがあればお金は育ちます。
貯金が多くても、目的があればムダになりません。
お金は“バランス”で整えるもの。
その感覚をつかめた人から、将来のお金の不安は静かに減っていきます。


